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2008/04/27 (Sun)
チク、タク、チク、タク、チク、タク……
暗く、重い空気の漂う室内に時計の音が鳴る。
その中に一人、ソファに少年がうずくまっていた。
見れば手やズボンの膝、すねの部分にはまだ乾かない血がついていて、
血が袖に付くのにも構わず、少年は膝を抱えていた。
「どうして……どうして……こんなことにっ…」
呻くようなつぶやき。
彼は悲しんでいるようだった。
机の上には、飲みかけのココアが置いてある。
しかし彼は、あまりココアという飲み物が好きではない。
このココアは彼の姉が淹れ、四時間ほど前まで飲んでいたのだ。
だがその四時間の間に、彼女は交通事故で死んでしまった。
少年は彼女の死を悼んで泣いていた。
少年が家に篭り、塞ぎこんでしまうその三時間前。
彼はいつも通り、市内の高校で授業を受けていた。
といっても、あまり進学に熱心ではない彼は寝ているだけだったのだが。
そこへ、若い新任教師が飛び込んできた。
「授業中失礼します。藤宮さん、付いて来て下さい」
生徒が一斉に目を向ける。その中の一人が、
「どーしたんですか?先生。俺何もしてませんよ?」
そう答え、そして教師の後について授業中の静かな廊下に出た。
「そうじゃない。いいですか、落ち着いて聞いてください」
いつもとは違う、真剣な表情に、思わず少年は身構えた。
「何です?」
「たった今、あなたのお姉さんが交通事故にあいました」
「はっ?!まじっすか?!」
あまりにも予想外な知らせに、少年の口調が乱れた。
「はい。このすぐ近くで、救急車はまだ来ていません」
「先生、行かせてください!」
彼は興奮したままに続ける。
「場所はどこですか?!怪我は大丈夫なんですか?!」
「落ち着いてください!ここで慌ててもどうにもなりません。落ち着いて、一度深呼吸して」
すうぅ、はぁっ
少年肩が一度、大きく上下する。
「とにかく、事故現場に行きましょう。いいですね?」
教師の問いかけに、少年は無言でうなずく。
暗く、重い空気の漂う室内に時計の音が鳴る。
その中に一人、ソファに少年がうずくまっていた。
見れば手やズボンの膝、すねの部分にはまだ乾かない血がついていて、
血が袖に付くのにも構わず、少年は膝を抱えていた。
「どうして……どうして……こんなことにっ…」
呻くようなつぶやき。
彼は悲しんでいるようだった。
机の上には、飲みかけのココアが置いてある。
しかし彼は、あまりココアという飲み物が好きではない。
このココアは彼の姉が淹れ、四時間ほど前まで飲んでいたのだ。
だがその四時間の間に、彼女は交通事故で死んでしまった。
少年は彼女の死を悼んで泣いていた。
少年が家に篭り、塞ぎこんでしまうその三時間前。
彼はいつも通り、市内の高校で授業を受けていた。
といっても、あまり進学に熱心ではない彼は寝ているだけだったのだが。
そこへ、若い新任教師が飛び込んできた。
「授業中失礼します。藤宮さん、付いて来て下さい」
生徒が一斉に目を向ける。その中の一人が、
「どーしたんですか?先生。俺何もしてませんよ?」
そう答え、そして教師の後について授業中の静かな廊下に出た。
「そうじゃない。いいですか、落ち着いて聞いてください」
いつもとは違う、真剣な表情に、思わず少年は身構えた。
「何です?」
「たった今、あなたのお姉さんが交通事故にあいました」
「はっ?!まじっすか?!」
あまりにも予想外な知らせに、少年の口調が乱れた。
「はい。このすぐ近くで、救急車はまだ来ていません」
「先生、行かせてください!」
彼は興奮したままに続ける。
「場所はどこですか?!怪我は大丈夫なんですか?!」
「落ち着いてください!ここで慌ててもどうにもなりません。落ち着いて、一度深呼吸して」
すうぅ、はぁっ
少年肩が一度、大きく上下する。
「とにかく、事故現場に行きましょう。いいですね?」
教師の問いかけに、少年は無言でうなずく。
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